工房を探すのは楽しい
日頃からGoogleや各自治体のサイト、SNSなどで弊社で扱えるような作品を作っている工房を探しています。正直、中々見つからないのですが、商品や素材などを考えると地域の特性を感じられたりして、中々楽しいものです。
土地勘のない場所を歩く
東京に長く住んでいる事、そして移動時間の関係から都内の工房を中心に訪ねています。以前にも書きましたが神社仏閣巡りが好きで、都内は歩き回ってはいたのですが、それでも工房をGoogle Mapを頼りに歩いていると知らない場所や見過ごしていた場所が多いことに気づきます。
工房が商店街だけではなく意外なほどの大通り沿いにあったり、住宅地の中にあったりと特に下町を歩いていると、路地に入っていったりして、中々の探検になってきたりもするのですね。お約束の時間に遅れないように早め早めに移動していたのですが、それでも、結構ギリギリになってしまったりもします。
知らない世界に触れる
サラリーマン生活を送っていると、どうしてもお会いする人たちは限られます。ところが、工房・職人さん達とお会いすると、自分の知らない世界を見聞きすることができます。窯元に行けば、やはり体験教室とは違いプロが轆轤を回しています。これは、見ているこちらが息を止めなくてはならないんじゃないかと思うくらい「気」を感じる工程です。
また和刺繍の工房に行けば、刺繍糸だけで数え切れないくらいの種類と色とがキチンと整理されしまわれています。畳屋さんでも、機械化が進んでいるとは言え、工程に依っては完全に手作業、力仕事なのは今も昔も変わりません。
こういった世界を見られるのは、ちょっとした特権のようにすら思えてきます。
その他の情報源
実は、先程のようにインターネットを中心に探すことが多いのですが、街を歩いている中で工房を見つける事があります。それがお店のショーウィンドウです。いつも見ているショーウィンドウに「あれ?どうして?」と思うような作品が置かれていることがあります。金物屋さんの店先に金物ではないもの、例えば織物などがあれば「あれ?なんで?」と思って、お店の人に聴いてみたり、あるいはショーウィンドウをよーーーく見てみて工房や作家さんの名前を探してみたりもします。
判ればラッキーです。また神社や仏閣に聴いてみて、概ねでも情報が判れば、これもラッキー!。ここからはまたネットを活用です。iPhoneで工房を調べてみて、アポ取りをしたりできます。私の街歩きは散歩ではなく情報収集だったりもするのです(笑)。
このように超アナログな情報とネットの合せ技はかなり重要な事になっています。
適当に歩いていたことに気づく
それまでも、神社仏閣巡りでGoogle Mapにも出ていないような小さな神社を見つけようと、路地裏も歩き回っていたのですが、やはり視点・注目点が変わると、それまでの歩き方では気付かない事が多いんだなーと思います。
東京は広いです。工芸・伝統工芸というと下町を思い浮かべる人も多いでしょう。実際、そうなのですが港区や弊社のある世田谷区にも結構、あったりもするのです。お金さえ使えば、全国を飛び回って探す方が遥かに効率的なのでしょうが、こうしたコツコツとした工房探しをしていると、やはり拝見する作品に自分自身の思い入れも出来てきますし、それ以上に作品への興味も深くなってきます。既成である作品だけではなく弊社「叶願」が扱えるようなオリジナル作品が出来ないか?など様々なアイデアが辞去した跡で浮かんできて、第一弾、第二弾へと進むように自分の中にアイデアの引き出しが増えてきています。
それでも時間は掛かります
基本、こうした工房には固定客がいらっしゃいます。その納品スケジュールが優先されます。ですから弊社でお願いするのは、まずは「スキマ時間で」と言うことになりますから、特にオリジナル作品となると試作品の仕上がりまででも時間は掛かるものです。
要らぬセカしは、性分に合わないので気長に仕上がりを待ちながら、弊社取扱商品を増やしていく。それが一つのポリシーになってきています。